手刻み
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手刻み とは。
大工が、鋸(のこぎり)や鑿(のみ)、鉋(かんな)などの道具を使って、
加工する、昔ながらの方法です。
通常、新築の住宅では構造材はプレカットといって、あらかじめ工場で加工する方法で行っています。
あらかじめ、工場で図面に従って加工がされるので、
施工期間を短縮できたり、制度が安定しているというメリットがあります。
一昔前にはプレカットという手法はなく、
弊社社長が一人でやっていたころや、先代と共にしていたころは、
当たり前のように、手刻みを行っていました。
手刻みは使用する材料を自分の目で見て、選別をするので、
木目や木の個性を生かした使い方が出来たり、適材適所の使い方ができるというメリットがあります。
私(清川太視)がきよかわで家づくりをするようになって4年が経ちましたが、
木を生かした家づくりを行っていくにあたり、1度は経験をしておきたかった手刻み。
今回は木造倉庫の建築にあたり、手刻みに取り組んでみることができました。
まずは墨付け。
図面に従って、仕口の加工の位置、寸法等を記していきます。
またそれにあたり、木の個性や特徴を見て使用する向きを検討することも必要です。
そして加工。
今までの仕事の中でも使用することはありましたが、
鑿や 鉋を今まで以上に使い、仕口を加工していきます。
プレカット同等の精度に。
との思いで、時間はかかりながら、修正を行いながら、加工をすることができました。
梁には太鼓梁を使用。
これは、皮をむくところからスタートし、墨付け、加工。
木の個性がこれまた強くて大変でしたが、
味のある、見ごたえのある仕上がりになりました。
来週いよいよ上棟。
手刻みの精度がどうか。
楽しみです。
そしてこれからも、木を知ること。
手を込めた家づくりのための手を磨くこと。
しっかり取り組んでいきたいと思います。
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